社会保険労務雇用関連疑問悩み問題解決

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被保険者の種類

 雇用保険の被保険者には、65歳未満の一般労働者である「一般被保険者」の他に、65歳以後も引き続き雇用される一般労働者である「高齢継続被保険者」、季節労働者である「短期雇用特例被保険者」及び日雇い労働者である「日雇い労働被保険者」の4種類がある。

 

一般被保険者(法41項、法61号)

 「被保険者のうち、高年齢継続被保険者、短期雇用特例被保険者及び日雇い労働被保険者以外のものを一般被保険者という」とされる。

 具体的には、提供事業に雇用される労働者(すでに述べた船員などの適用除外者を除く)のうち、65歳未満の一般労働者{「65歳に達した日以後に雇用されるもの」ではなく、「季節的に雇用されるもの又は短期の雇用(同一の事業主に引き続き被保険者として雇用される期間が1年未満である雇用)に就くことを常態とするもの」でもなく、かつ、「日雇い労働者」でもないもの}が、一般被保険者になる。

 

高年齢継続被保険者(法37条の2,1項)

 「被保険者であって、同一の事業主の適用事業に65歳に達した日の前日から引き続いて65歳に達した日以後の日において雇用されているもの(短期雇用特例被保険者および日雇い労働被保険者を除く)を高年齢継続被保険者という」とされる。

 つまり、継続雇用される一般被保険者は、65歳に達すると高年齢継続被保険者に切り替わる。

 ※65歳に達する日とは、65歳の誕生日の前日なので、65歳の誕生日の前々日までに雇用されなかったものは高年齢継続被保険者にならない。

 

短期雇用特例被保険者

1)短期雇用特例被保険者(法381項、平成22年厚労告154号)

 「被保険者であって、季節的に雇用されるもの又は短期の雇用に就くことを常態とするものを、短期雇用特例被保険者という」とされる。

 したがって、適用事業に雇用される労働者(適用除外者を除く)のうち、「季節的に雇用されるもの又は短期の雇用に就くことを常態とするもの」が短期雇用特例被保険者になる。

1:4ヶ月以内の期間を定めて雇用されるもの

2:1週間の所定労働時間が20時間以上であって30時間未満であるもの

 ※「季節的に雇用されるもの又は短期雇用に就くことを常態とするもの」であって、「短時間労働者」又は「4ヶ月以内の期間を予定して行われる季節的事業に雇用される者」であっても、日雇い労働被保険者にはなることがある。

 

2)被保険者種類の切り替え

 短期雇用特例被保険者が、同一事業主に引き続いて1年以上雇用されるに至ったときは、その1年以上雇用されるに至った日(切替日)以後、次のような扱いになる。

1:切替日に65歳未満のものは、一般被保険者になる。

2:雇入れ日に65歳未満であったが、切替日に65歳以上にあるものは、高年齢継続被保険者になる。

3:雇入れ日に65歳以上のものは、切替日に被保険者資格を喪失する。

 

日雇い労働被保険者

1)日雇い労働被保険者(法42条、法431項、則721項)

 「被保険者である日雇労働者(日々雇用されるもの又は30日以内の期間を定めて雇用されるもの)であって、次のいういずれかに該当するもの及び日雇い労働被保険者の任意加入の申請に対する公共職業安定所長の認可を受けたものを日雇労働被保険者という」とされる。

1:適用区域に居住し、適用事業に雇用されるもの

2:適用区域外の地域に居住し、適用区域内にある適用事業に雇用されるもの

3:適用区域外の地域に居住し、厚生労働大臣の指定する適用区域外の地域にある適用事業に雇用されるもの

4:上記1:3:のもののほか、日雇い労働被保険者の任意加入の申請をし、公共職業安定所長の認可を受けたもの

 

2)被保険者資格の継続など(法42条、法432項、則74条)

 日雇労働者は、前2ヶ月の各月において18日以上同一の事業主の適用事業に雇用された場合は、原則として日雇労働者として扱われなくなるので、その翌月以後は、所定の要件を満たしている限り、一般被保険者、短期雇用特例被保険者又は高年齢継続被保険者となる。ただし、日雇労働被保険者である日雇労働者が、日雇労働被保険者資格継続の認可の申請を行い、公共職業安定所長の認可を受けたときは、そのものは、引き続き日雇労働被保険者となることができる。

 ※30日以内の期間を定めて雇用されるものも日雇労働者となることがある。