社会保険労務雇用関連疑問悩み問題解決

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被保険者の範囲(法4条1項)

 「雇用保険法において被保険者とは、適用事業に雇用される労働者であって、適用除外とされないものをいう」とされる。以下、被保険者となるかどうかの扱いを詳細に述べる。

 

適用除外(法6条、平生22年厚労告154号)

1:65歳に達した日以後の雇用されるもの(同一の事業主の適用事業に同日の前日から引き続いて65歳に達した日以後の日において雇用されている者および短期雇用特例被保険者または日雇い労働被保険者に該当することとなるもの)

2:1週間の所定労働時間が20時間未満であるもの(日雇い労働被保険者に該当するものを除く)

3:同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれないもの(前2ヶ月の各月において18日以上同一の事業主の適用事業に雇用された者及び日雇い労働者であって日雇い労働被保険者に外套売ることとなるものを除く)

4:季節的に雇用されるものであり、次のいずれかに該当するもの(日雇い労働被保険者に該当することとなるものを除く)

 <14ヶ月以内の期間を定めて雇用されるもの

 <21週間の所定労働時間が20時間以上であり、30時間未満であるもの

5:学校教育法規定する学校、専修学校または各種学校の学生または生徒であり、一定のもの(いわゆる昼間学生など)

6:船員であり、漁船(政令で定めるものに限る)に乗り組むため雇用されるもの(1年を通じて船員として適用事業に雇用される場合を除く)

7:国、都道府県、市町村その他これらに準ずる者の事業に雇用されるもののうち、離職した場合に、他の法令、条例、規定などに基づいて支給を受けるべき初給与の内容が、給食給付及び就職促進給付の内容を超えると認められるものであり、一定のもの

 ※都道府県などまたは市町村などの事業に雇用されるものについて、雇用保険の適用除外の承認の申請がなされた場合には、その「承認の申請がなされた日」から当該者には雇用保険法を適用せず、承認しない旨の決定があったときは、その「承認の申請がなされた日」にさかのぼって雇用保険法を適用する(則42項)。

 

被保険者の範囲

1)役員など

 個人事業主、法人の代表取締役、合名会社や合資会社の代表取締社員は被保険者にならない。株式会社の取締役、合名会社や合資会社の社員は、同時に会社の部長や支店長などの従業員としての身分を有し、報酬支払などの面からみて労働者的性格の強いものであって、雇用関係があると認められるものに限り、被保険者となる。

 

2)家事使用人

 家事使用人も被保険者とならないが、適用事業に雇用されて主として家事以外の労働に従事することを本務とするものは、家事に使用されることがあっても、被保険者となる。

 

3)パートタイム労働者など

 パートタイム労働者や登録型派遣労働者についても、1週間の所定労働時間が20時間以上であり、同一の事業主の適用事業に継続して31日以上雇用されることが見込まれる場合は、被保険者となる。

 

42以上の事業主の雇用されるもの

 在籍出向のように、同時に2異常の雇用関係にある労働者は、原則として、そのものが「整形を維持するに必要な主たる賃金を受ける一の雇用関係」についてのみ被保険者となる(両方の雇用関係について被保険者となるようなことはない)。

 

5)国外就労者

 海外に出張する場合はもちろんのこと、海外に出向する(海外にある他の事業の事業主に雇用されることとなる)場合にあっても、出向元事業主との雇用関係が存続している限り、被保険者となる。

 ※現地で採用されるものは、国籍の如何にかかわらず被保険者とならない。

 ※駐留軍関係者労務は、ハウスメイドなどの家事使用人を除き、被保険者となる。

 

6)在日外国人

 日本国に在住する外国人は、外国公務員及び外国の出業保証制度の適用を受けていることが立証されたものを除き、国籍(無国籍を含む)の如何を問わず、原則として被保険者となる。

 

7)長期欠勤者

 労働者が長期欠勤している場合であっても、雇用関係が存続する限り、賃金の支払を受けていると否とを問わず、被保険者となる。